第1章 新しいマネージャー
ーJ事務所ー
櫻井「よし。これであなたは正式にこの会社の社員になりました。改めてよろしくお願いします。」
あゆ「こんな誓約書だけでいいんですね...!ありがとうございます。これからよろしくお願いします。」
櫻井「では、永山さんの家の荷物をこれから住む家に運びたいのですが...」
あゆ「あ、実は、私の荷物、これだけなんですよ...」
私は自分のカバンを持ち上げてみせた。
櫻井「え、そうなんですか。...失礼ですが、ご両親は?」
あゆ「私が小さい時に亡くなりまして...ずっと叔母さんの家にお世話になっていたんです。もう成人しましたし、一人で生きていこうと家を出た矢先にクビになっちゃって...」
櫻井「そうなんですね、苦労されたんですね。」
あゆ「なので、誘っていただいて、内心嬉しかったです。ほんとにありがとうございました。」
櫻井「そう言ってもらえると嬉しいな。じゃあ行きましょうか、職場兼家に案内します。」
あゆ「...?はい。」