第5章 【黒バス】ハンカチーフと私
「いや」
「ほ?」
「だからそんな事はない」
「ほ、ほ……?」
「その……こちらこそ、ハンカチを貸してもらいながら満足な礼も云えず高尾に助け舟を出される始末で申し訳ないのだよ」
み、緑間くんっ?!
はぁぁぁぁ、神様!天使です!ここにっ!天使です!天使がいます!天使というか生き仏?!
あああ尊い!
「わ、私は高尾くんに感謝してるよ!緑間くんとこうやってお話する機会ができて嬉しいし、私もおは朝占い見てるから又協力したいなって思ってるし!……って、迷惑かな?」
たはっ、と笑ってみる。
折角来てくれたんだし緑間くんには苦い思い出にはなってほしくないし。
「迷惑ではないのだよ。むしろ有難い……」
緑間くんがため息をつく。
おは朝占い偶に鬼畜条件出すもんね……。
よし!私勇気出します!
「緑間くんもっ」
「ん?」
「私のラッキーアイテム持ってたら貸してくれる?」
キャー云っちゃった!
図々しいかな?
「構わないのだよ」
ふわっと緑間くんが笑う。