第7章 ひとときの休息
甲板に移動すると、そこには隊長さんたちがいた。
勿論そこにはエースの姿もあります。
「お、アリス!待ってたぞ!」
真っ先に私に気付いてくれたエースはいつもと変わらず太陽みたいな笑みを浮かべてこちらにやってきました。
はたから見たら、尻尾をぶんぶん振っている犬みたいでなんだかかわいいです。
「ここの島、今大きなバザーやってるんだってよ。せっかくだしそっちに行ってみないか?」
バザーなんて初めてです!
「はい!ぜひ!!」
皆さんに見送られてさっそくエースと島に上陸しました。
春島だからでしょうか?
少し冷たい空気と暖かい日差しのちょっとしたギャップがとても気持ちいいです。
ほのぼのとした空気の中、ようやく町の姿が見えてきました。
バザーの影響なのでしょうか?
街にはものすごい人の量で溢れかえっています。
こんなにたくさんの人の中にいるのは初めてです。
ちょっと緊張してしまします。
「人が多いな。アリス、はぐれないように気をつけろよ」
そういうと、エースは私の手をさりげなく握ってくれました。
悪魔の実のせいかもしれませんが、エースの手は暖かくて、とても安心する温度です。
「何か気になる催しとかあれば言ってくれよ」
「はい!」
しばらくぐるぐると二人で回っているとアクセサリーを専門としているお店を見つけました。
「あの、エース。あそこのお店に行ってもいいですか?」
「ああ、いいぞ」
指をさして意思表示をするとエースはすぐに人ごみを分けて連れて行ってくれました。
「わぁ!どれもとてもきれいですね!」
デザインはとてもシンプルだけど、どこか上品さを忘れないものだったり、少し奇抜なデザインだったりと多種多様なデザインアクセサリーが並んでいたが、どれも透明度のあるきれいな意思が埋めこまれていた。
「あ、このネックレスとってもきれいです!」
手に取ったのは一つのネックレス。
透明な意思に石の中に青色が入っている、何とも神秘的な石が埋めこまれてあります。