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末っ子の妹ができました。

第6章 赤い人



私はなんでこんなことになっているのでしょう?


確か私はあまりの暖かさにウトウトしてしまい、甲板でお昼寝をしていたはずです。


目の前には赤い髪をして、目に傷がある如何にも男の人という感じの人がいます。


…ん?あれ?

こんな人、白ひげ海賊団に居ましたっけ?


私がここに来てそこそこ立っていますが、見たことがありません。

あれ~?



「…にぎゃーー!!!」



とりあえず、悲鳴を上げておきました。








私の悲鳴で飛んできたのはマルコさんとエースでした。



「どうしたんだよい⁉」

「アリス⁉」



急いでとんできた二人は私を腕に抱いている男性を見て思いっきり顔を強ばらせてから…



「「赤髪⁉」」



と、声を仲良くそろえました。

赤髪…

どこかで聞いたことがあるようなお名前ですね。


赤髪と呼ばれた人はニコニコとしていて、目の前で険しい顔をしているマルコとエースの二人と比べたら、正反対の表情です。


この少し緊張した空気。
この人は白ひげ海賊団のクルーじゃなさそうですね。



「久しぶりだなぁ、二人とも。元気だったか?」



私の頭を撫でながら、赤髪さんは二人に話しかける。



「どうやってここに来たんだよい」



…確かに。


甲板には船員さんたちがいるから、誰も気づかないんなんてことはないのに…。


じーっと顔を見つめていると何を思ったのか、赤髪さんは私を顔の近くまで持ち上げて

「お前、うちの船に来ないか?」

と言われました。


その瞬間ピシッと空気が固まるのを感じました。



「「…ふざけんなぁー!!」」



怒鳴り声が聞こえたかと思えば、私はエースの腕の中に居てマルコが赤髪さんを踏んずけていました。


いつの間に…



「ったく、どうしようもねぇやつだよい。おい、エースこいつをオヤジのところに連れて行くよい」



気絶している赤髪さんを指でさしてから、今度はマルコさんの腕の中に収められる私。


…あの、私ものじゃないんですけど。



「えー、俺が運ぶのかよ」

「あたりまえだよい。俺はあいつに触りたくねぇよい」



…なんとまぁ、見事に嫌われている赤髪さんですね。

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