第3章 *私の甘さ*
「茉都莉、こっちに来いよ」
私が今いるのは、広くて無駄に豪華な船の一室。
使用人までいるこの部屋で、私の名前を呼んだのは、王下七武海である、かの有名なドフラミンゴ。
やたら豪華な割に、それ程悪くない部屋の主は私の彼氏でもある。
「何?ヒマじゃないくせに」
ドフラミンゴは、裏社会でも名を馳せているらしく、ここ一週間は特に忙しそうだった。
同じ船に乗っているというのに、なかなか構ってもらえず、私はふてくされていた。
恋人である私ですら、これなんだから。
気遣うような顔の使用人さんには申し訳ないんだけど…
もう一週間も、顔すら見てないなんて、有り得ない!
って気持ちでいっぱいだ。