第14章 溢れ出すeroticism
名前の家に着き
何度か来たことのある綺麗な玄関を通り過ぎ
彼女の寝室へ入ると
皺1つない真っ白なシーツの張っているベッドへと
名前を寝かせる
真っ白なシーツに、紺色のドレスを纏い
白い肌を赤く染める名前の姿は
酷く官能的だった。
その姿を見てゴクリと唾を飲み込むと
自分の劣情を振り払う様に首を振り
名前へと話しかける
「俺もう、帰るけど水か何かもってくるか?」
彼の優しさに、笑みが溢れ
『何だか気味が悪いわ』
「うるせぇよ!帰るぞ」
『ちょっと待って』
1個お願い、と名前は自身の痺れた身体を
ゆっくりと動かしザップへと背中を見せると
『お願いチャックさげてくれない』
「は?」
『動きにくいし、このまま寝るのは苦しいのよ』
本当はシャワーも浴びたいくらい、こんな時でさえ
羞恥心を持たない彼女に小さく溜息を吐き
彼女のドレスに手を伸ばす
今までどれだけこうやって服を脱がし抱きたいと
思って居ただろうか、
せっかくの機会がこんな生殺しなんて
チャックを下ろすと、滑らかな白い肌が
淡く色付き、火照っているせいだろう
甘い息遣いが聞こえる。
ザップは自身の昂りを溜息で逃がす様に
はあと息を吐き
「お前こうゆう時くらい羞恥心もたねえと
まぢでやっちまうぞ」
いつもの様に、悪態をつき蔑む目を向ける名前
を思いそっと彼女へと視線を向けると
『いいよ』
「うるせぇよ‥‥‥
え?」
いいよ。の言葉の意味に頭がついて行かず
驚いて顔を向けると
火照ったブラウンの瞳に馬鹿みたいに驚いている
自身の姿が映っていた
少し開いた唇から、もう一度
『いいよ』と言い終わる前に
名前の言葉はザップの唇によって塞がれた。