第4章 dream
あたしは、それから眠れずに朝を迎えた
いつもよりめっちゃ早起きしてお弁当を2個作った
いつもより1時間早く家を出た
向かったのは、忠義の家
家の前に着くとちょうど忠義が家を出ようとしてた
忠義「あ・・・」
『おはよう・・・』
忠義「おはよう・・・」
『朝早くにごめん。お弁当作って来た。お昼か夜にでも食べて下さい・・・』
忠義「え?」
『迷惑やったら捨ててくれていいから・・・』
忠義「・・・?」
あたしは、お弁当を渡してその場から立ち去った
お弁当と一緒に手紙も入れた
手紙には、
今日の20時に初めてデートしたビルの前の歩道橋で待ってる
と書いた
その日の夕方―
17時に仕事が終わって待ち合わせ場所に向かった
まだまだ時間があることもわかってる
17時30分―
待ち合わせ場所に着いた
凍えるような寒空の下
あたしは、忠義を待った
1時間後―
ホットコーヒーを買い待った
約束の時間までまだまだあることは、わかってる
それでも、今はこうして待たずにはいれんかった
そして、20時前―
雪が降り出した
それでも忠義は、来やん
20時10分―
忠義は、来やん・・・
30分まで待ったら帰ろう
20時30分―
21時になったら帰ろう・・・
何度も繰り返して
22時になろうとしてた
携帯で時間を確認した
とこまで覚えてる
寒さで意識が遠のいた
目が覚めたら、ベッドに居た
周りを見渡してビックリした
『え・・・?なんでここに居てんの?』
忠義「起きた?」
『夢?』
忠義「あははー。ほら」
そう言って、忠義はあたしのほっぺたをつねって来た
『痛い・・・』
忠義「フフ。夢ちゃうよー」
忠義は、抱きしめてくれた
あたしは、頭が真っ白で物事に付いて行けんかった