第7章 好きで好きで好きで【沖田総司】
「沖田…さん…?」
自分でも分からなくなるほど唇を噛み締め、拳を握り締めた
「僕は、君が好きだよ?でも君は僕を好きじゃないってこと?」
僕は、彼女の肩を力強く掴んだ
「っ…」
苦痛に顔を歪ませる彼女の顔さえ、好きだ
「私は、沖田さんのこと…好きです!でも、それは恋愛感情では…」
「僕は、こんなに好きなのに!なんで!?なんで僕の気持ちを分かってくれないの????」
おかしくなりそうだ
「…!!気持ちは嬉しいですけど…!!」
「僕は、君が好きなのに君は、僕が好きじゃないんだね?僕、君の嫌いなところなんて一つもなかったのに」
そう、君のこと全部好きだった
「一つ、嫌いなところができたよ」
好きだったんだ全部
「嫌いな、ところ…?」
「そう、僕が好きじゃない君なんて大嫌い」
僕のことが好きじゃない君なんて居なくなっちゃえ
「そんな、勝手な理由で…!!」
「僕のことを好きになってくれない君なんて居なくていい」
僕は、彼女の頬に優しく触れて言った
「沖田さん…?何をする気ですか…?」
彼女は僕が腰の刀に手を掛けたのを見逃さなかった