第27章 誠凛VS霧崎第一
『騙されてない、私は私のままだよ。騙されてるなら寧ろ、姫華……ううん、一条さんだよ』
「なんで……!なんで名字で!」
『……私達、普通に出会っていたら良かったのにね』
ポツリと呟くと一条さんは大きく目を見開いた
『ねぇ、一条さん。やり直しって何回利くのかな?』
「え……?」
『もう一度出会った頃に戻れたら、もう一度…やり直しませんか?』
一条さんが狂う前
私が人を怖がる前に
出会っていたら
もっと違う未来があったかもしれない
「っ……!無理よ!私は凛ちゃんが好きだもの…!」
『そっか、じゃあ本当にバイバイだね、一条さん』
情けはかけないよ