第26章 少女の過去〜木吉との出会い〜
入院してから一ヶ月くらいたった時
私はその日何故か寝れなくて
『……ジュースでも買いにいこうかな……?』
と消灯時間がとっくに過ぎていて、真っ暗の廊下をペタペタとスリッパの音を響かせ歩く
『うぅ~…止めれば良かった……』
夜の病院は少し気味悪くて、それでも出てしまった以上、どこか変な使命感に駆られ足早に自動販売機まで行く
『う~ん……オレンジ、リンゴ、ブドウ、お茶、お水……』
寝るだけなので何にしようと考えた後、
ミネラルウォーターを買う
安いと言うのもあるけど……
買えた事に安堵し、慣れてしまうと月明かりが綺麗でそこまで怖くなく、ゆっくりと病室まで歩く