第2章 始まり
ハッと目が覚めた少女の体はグッショリと汗ばんでいた
『はー…はー…ゆ…め…?』
ゆっくりと起き上がると汗が流れて落ちる
『気持ち悪い………あぁ…でも』
夢でよかった
そう呟いたのは雨月 凛
その顔は浮かないモノで酷く痛々しい
『……はぁ……』
重く長い溜め息を吐くとバスルームへ向かっていった
戻ってきた凛は少しさっぱりしたような顔つきになって鏡の前で笑顔を作ったが自分の目を手で隠した
(気持ち悪い…!)
『……うん、大丈夫…大丈夫』
その言葉は自分に言い聞かせるように聞こえ、カラコンを付けた。
そして誠凛高校の制服を着て外へ出ていった