第12章 耳と尻尾【瀬尾遼介編】
夏希「い、いらっしゃいませー!」
少しぎこちない笑顔で挨拶をした。
引かれるかな?と心配になったが、
そんな心配必要無かった。
客1「わぁ、猫耳だ!可愛い~!」
客2「ほんとだ!イベントですか?」
と、大絶賛してもらえた。
ちょうどこの時間帯は、
知り合いの多いロマ学の人や、
仲の良い大学の友達も多いから、さほど恥ずかしくはなかった。
千代「あれ?夏希さんだー!可愛い~!」
夏希「あ、千代ちゃん、いらっしゃいませ~!」
千代ちゃんは、私に駆け寄ると、
すごくほめてくれた。
夏希「それじゃ、ごゆっくり~!」
店内がどんどん賑やかになってくると、それに応じて私達のテンションも賑やかになっていった。
遼介「…夏希、気分はどうだ?嫌じゃないか?」
夏希「ううん、全然!逆に楽しい!」
遼介「そうか、ならよかった!」
遼介は、パアッと明るい表情になると、また接客の仕事に付いた。
夏希「(思ったより楽しい…!)」