第10章 耳と尻尾【野崎梅太郎編】
野崎「夏希、助けてくれないか?」
私の目の前に現れたのは、キュートな耳と尻尾を付けた野崎君だった。
夏希「…次の話作りの資料かな?」
野崎「いや、違う…。生えた。」
夏希「は、生えた?」
生えたって、耳と尻尾が…?
野崎「あぁ。生えた。だから、助けてくれ」
夏希「う、うん。」
何をどうすれば良いのだろう…。
野崎「この紙に書かれている"お題"を手伝ってくれ。」
夏希「…ん?」
そこには、
『野崎の彼女様
野崎の耳と尻尾を消すには、野崎に愛の告白をし、イチャイチャしなさい。』
夏希「あら…。これは。」
いくら私達が付き合っているとは言え、これはさすがに恥ずかしい物だった。
野崎「どうだ…?できそうか?」
野崎君は、不安そうな顔で私を見つめていた。
野崎君がこんなに甘えることなんて無くて、
やっぱり犬の本能かなぁ。
と思いながら承諾した。
夏希「うん、いいよ。」