第7章 乙女ゲー【御子柴実琴】
アシスタントの仕事が終わり、
まだ時間があったため、
御子柴君と私で乙女ゲーをする事になった。
御子柴「ふふ、俺のお気に入りのゲームだ!」
御子柴君が見せたのは、男の子用のギャルゲーだった。
名前は実琴と設定されていた。
御子柴「今日は、まだやってない裏ルートでやろう!」
夏希「楽しみだ!」
御子柴「裏ルートの女子ってどんな奴だろ…?」
御子柴君がお話を進めていくと、1人の女の子が出てきた。
夏希『おはよ、実琴君!』
御子柴「…!!夏希って…!」
夏希「同じ名前…!?」
話が進むに連れ、
どんどんゲーム内の私と御子柴君が仲良くなっていった。
そして、クライマックスには、キスを交わしていた。
夏希「すご…くロマンチック…」
ゲーム内の筈なのに、ドキドキしてしまう。
御子柴君を意識してしまう。
キス、したくなってしまう。
夏希「御子柴君……」
御子柴「……夏希」
御子柴君は、私の顎を掴み、キスをしてきた。
夏希「…!?」
御子柴「…!ご、ごめん…」
あまりの急な出来事に頭が回らなくなる。
夏希「御…子柴く…」
御子柴「本当にごめん……。」
御子柴君は、泣きそうな目でその場から逃げようとしていた。
私は、咄嗟に御子柴君の裾を引っ張った。