第5章 抜き打ちテスト
『・・・・・・・・・・・・・・・』
ユ「加奈子・・・?」
シュ「・・・桜井?大丈夫か?」
『・・・だい‥じょうぶ・・・』
私の教科書を見る目が血走り始めた。
私、桜井加奈子は
ほとんどの教科は余裕で高得点を取れるが、
なぜだか、歴史だけはずっと不得意なのだ・・・
漢字が多いな~・・・と思った矢先、
急にカタカナフィバーになる。
そんでもって、
誰が何をして、いつどうなっただの・・・
展開が早すぎる・・・ついていけない。
本当に、ちんぷんかんぷんな教科だ。
そのため、
この恒例抜き打ちテストでは毎回追試を受けている。
しかも、追試も1度では受からない。
しかーし!
今回こそは追試を免れてやる!!!
見てろ、アウストラロピテクス!
今日の私はいつもと違うのだ!!!!!
シュ「こいつの頭では、
歴史=アウストラロピテクスなんだな」
ユ「いるよね、猿人とか縄文とかばっか覚えてる人・・・
歴史苦手な人の典型よね~」
どうやら、最後の方は口に出ていたらしい・・・
『う、うるさいな!
頑張ってんだから応援してよ・・・』
今日こそは・・・
頑張れ加奈子!!
キーンコーンカーンコーン・・・
渡辺先生が気だるそうに教室に入ってきた。
さあ、やることはやった・・・
ゴングと同時に私の戦いが始まる・・・
先「はい、始め。」
いざっ!!!!!!!!