第1章 季節外れの転校生
あ、そうだった。
忘れてた。
急に見つめちゃったから、この子混乱してるのか。
『あ、ごめんね?さっき教室で黒髪ロングと
ちっこいのと話してたの聞こえちゃって』
素直に全部話してあげるかあ・・・
◆「それで・・・?」
いや、それでって・・・
目をぱっちり開けて上目遣いで見上げてくる。
え、何この子天然?
可愛いかも・・・
『ふふ、キミ言ってたでしょ?
イケメンを見ても何とも思わない体質だって』
◆「あー、・・・はい。
それが何か・・・?」
・・・・何か?って
・・・鈍すぎ、察してよ・・・
◆「結城君?」
はあ・・・
『・・・俺さ、世の中の女の子って
みんな俺のこと好きになるって思ってたんだよ』
※本心です(笑)
みんなの前だけの“僕キャラ”なんてもういいや・・・
『キミもあんなこと言ってたけど、
まあ、冗談なのかなーと思って
俺と目が合えばコロッと行くかなと思って試してみたんだけど
いや、キミ凄いね!!!!』
◆「・・・・・・・・・・・・・・」
なんか、黙っちゃった。
色々考えてる顔だな・・・