第1章 季節外れの転校生
爆裂ハンサムボーイ???
なんだ?それ・・・
俺のこと見てるし・・・
俺のこと・・・だよな?
とりあえず褒められてるのかな・・・?
「・・・なんだよ、その爆裂ハンサムボーイ君って・・・」
ちっこい男が聞いている。
お!ちっこいの!いいぞ!
俺も気になる!!
すると、
「「イケメンを最上級で表したもの」」
女の子が声をそろえて答えたので、
俺にもはっきり聞こえた。
ふふふ。
まあ、そのネーミングセンスはちょっとあれだが、
誉め言葉であることは分かった。
可愛い子ちゃんにも言ってもらえてとても嬉しい。
そう、俺は気分を良くしていた。
しかし・・・
「ってか、お前たちは何であの女子たちみたいに騒いでないんだよ・・・」
え!?
そうなの!?
さっきのは、きゃあ!かっこいい!!みたいので
言ってたんじゃないの!?
なんてこった・・・
俺のかっこよさに抵抗できる子がいるなんて・・・
すると、黒髪ロングちゃんが口を開いた。
「お兄ちゃん以上に素敵な人なんて
もう今世紀にはいないから。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
・・・お、お兄ちゃん・・・
可愛いと思っていた黒髪ロングちゃんは
“お兄ちゃん”が今世紀No.1らしい
え!でも、そのお兄ちゃんと比べても俺の方がいいでしょ!
ちょっと、そのお兄ちゃんとやらに嫉妬する・・・
「お兄ちゃんの写真見る?
本当にイケメンなんだから。
それに世界一優しいし・・・
ほんとに最高なの!」
あ、あれ・・・
なんかあの子、目がいっちゃってる・・・
バキバキなんだけど・・・
可愛いのになんか狂気的というか・・・
・・・うん・・・ちょっと怖い・・・
目の前のお友達も困ってんじゃん・・・
ちょっと、あの子に手を出すには怖すぎだな・・・
「・・・っで、桜井はなんでだ?」
ちっこいのが、もう一人の女の子に話を振った。