第1章 季節外れの転校生
<清玲side>
俺は、結城清玲。
なんで俺がこんな野蛮女と言い合いしてるんだ・・・
つい、30分前までいつも通り順調だったはずだが・・・
柴咲第一高校。
・・・ボロだな・・・
でも、まあ、可愛い子は前の学校より多いかも。
担任の先生と廊下を歩きながら
通過する教室の中をチェックしながらそんなことを思う。
先「じゃあ、ここで待ってって」
そう言うと、先に先生が教室に入っていった。
2年1組・・・。特進クラスか・・・。
担任は、渡辺先生とか言ったっけな・・・
なんだが、ぼーっとした先生だな・・・
ちらっと教室を覗いてみると、
黒髪ロングの女の子が目に入った。
あ、あの子可愛い。
先「入って来い」
あ、俺のことかな?
よし、重要なのは、第一印象。
とりあえず、このクラスの女の子からしっかり固めていこう。
ガラガラ・・・
「「「・・・・・・・・・・・・」」」
中へ入ると、教室がシーンとしている。
みんな俺を見てる・・・
女の子はちょっぴり顔を赤くして、
男共は、口をあんぐり開けている。
いい調子いい調子~♪
先「はい。転校生の結城君だ!自己紹介して」
そう言われ、教室全体に目を向け、まず最初に・・・
ニコッ
ちょっぴり女の子たちの目が変わる。
『今日からこのクラスでお世話になります。
結城清玲(ユウキ セイレイ)です。
転校してきたばかりで何も分からないので、
みなさん色々と教えてください。
これから、どうぞよろしくお願いします。』
そして、綺麗に一礼し、ゆっくりと起き上がる。
そして、ダメ押しの・・・
ニコッ
「「「「・・・・・・キャーーーッ‼」」」」
悲鳴にも似た歓声が上がる。