第9章 番外編 出会い
◆「あのっ!!!」
『・・・・・・っ』
肩をゆすられて目が覚めた。
目の前には、こげ茶の髪の女の子が
顔を真っ青にしながら
俺を見下ろしている。
『・・・えっ』
◆「あのっ!
誰もいないんだけど!」
『誰も・・・、
いない・・・?』
あー、頭が働かない。
誰もいないって、なんだ・・・?
誰もいない・・・?
周りを見ると、
あ・・・、
本当だ・・・誰もいない・・・
・・・・・ん?・・・
・・・なんで誰もいないんだっけ・・・?
ってか、俺何してたんだっけ・・・?
・・・あっ・・・
『えっ!!!
誰もいないじゃん!!』
◆「だから、そう言ってんじゃんっ!!!」
見事に突っ込まれた。
さっきまで、新入生が沢山いたのに
周りには誰もいなくなっていた。
うそ!?
俺まで寝ちゃってたの!?
俺の馬鹿!!
◆「どどど、どうしよう・・・」
女の子を見ると、
あわあわ言いながら
見るからに焦っている。
◆「み、みんな、どこいちゃったの・・・?」
『どこって、まぁ体育館だと思うけど・・・
とりあえず、急ごう?』
◆「え、あ・・・うんっ!」
場所は分かる。
ただ、
間に合うかどうか・・・