第3章 最後の日。
車での帰り道。
後ろに座る大野さんが
話しかけてきた。
大野「あのさ、お疲れ様でした。
続けて行く気は…なさそうだね。
ほんとにありがとう。」
声からでも寂しさが伝わってくる。
でも、私はこの声に応えられない。
なぜなら、彼は
一流の芸能人でアイドルだからだ。
「最初は怖かったです。
でも、今は大野さんと仲良くなれて
よかったと思っています。
これからも頑張ってくださいね。」
私に期待されても無理だ。
そしておとと一緒に、
最後の夜を過ごす。
家に帰ったら、
空気を入れ替えないと。
そしてまた仕事頑張らないと。
この部屋も、
今ではお気に入りで
愛着も湧いて来ていた。
またいつか、どこかで会えたら。
あなたは笑ってくれますか?