第1章 出会っちゃったねぇ。
「ごめんなさい!遅くなりましたー!」
お客さん「いいのよ〜。いつもありがとう!」
親のクリーニング屋さんを継いでから早5年。
母親が亡くなり、父が病院に入院してからは
1人で切り盛りしている。
ご近所さんは親の代から通ってくれていて、
何とか生活をしている。
「…ふぅ。あ、そろそろ閉めないと。」
お店のシャッターを閉め、
私はある場所に向かう。
そんな時、
私の横に黒いワゴン車が止まった。
A「 さん!
大変です!
お父様が!早く後ろに乗って下さい!」
…へ、どなた?
お父さんのこと知ってる?
私の名前まで…
この時にもっと警戒していれば良かったんだ。
A「お父様とは以前仕事先が同じで
お世話になっていました。あ、小島と申します。」
難なく車に乗り込む私に、
名刺を渡しながら話してきた。