第4章 エルヴィン団長とリヴァイ兵士長
「アイリーン! 大丈夫だったかい!?」
「痛っ! ちょっとハンジさん! く、苦しいし痛いですっ……!」
あの事件の翌日。
いつものようにハンジの研究室へとアイリーンが向かうと、アイリーンに気づいたハンジが飛び付いてきた。
その勢いを受け止めきれず、アイリーンはハンジと共に床に激突。
後頭部から鈍い音がした。
「ちょっとハンジさん! アボットさんが困ってます!」
慌てて助けてくれたのはモブリット。
ハンジを後ろから引っ張り、アイリーンを無事救出してくれた。
「大丈夫? アボットさん。」
「な、なんとか……。ありがとうございます、モブリットさん。」
モブリットの後ろでは、片手で制圧されるハンジがじたばたしているが、モブリットは爽やかに床に倒れるアイリーンに手を差し出す。
その手を掴んでなんとか立ち上がったアイリーンは、先程鈍い音を出した後頭部に手をやる。
あ、やっぱりちょっと腫れてる。
「リヴァイから話を聞いて心配したんだ! 大丈夫かい? 怪我とかはしてないのかい?」
モブリットを押し退けてアイリーンの前に立ったハンジは、アイリーンの顔や身体を心配そうに見やる。
「い、いえ。大丈夫です。」
今貴方の突進で怪我をしました。とは言えず、アイリーンは苦笑いを溢した。
「そうか。それならいいんだけどね。実は昨日の事をもう少し詳しく聞かせてほしくって。別室でいいかな?」
「はい、分かりました。」
ニコッと笑顔のまま、ハンジは隣の部屋を指差す。
モブリットは聞いてはいけない事なのだと察して、資料の片付けを再開させた。
「モブリット! 隣には緊急以外では誰も入れないでね」
そう伝えてから二人は部屋を後にした。