第8章 不安
ソラは背中の怪我だけだと思っていたが、刺さったクナイの場所が悪かったらしく、半年の入院を余儀なくされた。
(あー。せっかく外に出られるようになったのに。また部屋の中なんて。また、サスケと差ができちゃう。)
『ほんと間抜けだわ』と溜息をついた。
しかし、入院してる間も出来ることはある。
今度は中忍、上忍用の本を読み漁ることにした。
書いてあることは、ソラがじっくり読めば理解できる程度だった。
サスケに体力では劣っても、知識では負けじと黙々と本を読み続けた。
そして更に、ソラが入院している間にアカデミーの入学式があった。
アカデミーに入るのを楽しみにしていたソラは落胆の色を隠せなかったが
毎日サスケがアカデミー帰りに寄って、授業の内容や様子を話してくれた。
フガクとイタチは任務等が忙しく、週に1回来るか来ないかだったが、隙間の時間に会いに来てくれた。
ミコトも毎日様子を見に来てくれた。
(私、本当に恵まれてるな。)
もう、これも何度思ったかわからない。