第6章 守りたい人
永遠かと思われたその時間は、見つめていた"手術室"と書かれた文字盤の光が消えたことで動き出した。
ソラが命は取り留めたと、手術室から出てきた医者が言った。
その場にいた 全員が安堵し 詰まっていた息を吐いた。
「本当に…、ありがとうございます…!」
ミコトが泣きながら医者に礼を言った。
どうやら傷が深く、出血し過ぎていたらしい。
安全ラインには達したものの、傷の場所が悪く、「しばらく意識を取り戻す事はないだろう」とのことだった。
運ばれていく意識のないソラにサスケは駆け寄る。
「ごめん。もう二度と、こんな目に遭わせないから。俺が守るから。」
それだけ伝えると、ソラは少し笑ったかの様に見えた。
"守りたい人を、守れる力を"
この日から、サスケは今まで以上に修行を積むようになるのだった。