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大切【NARUTO】

第35章 知ってる





「リク!?大丈夫?」


「おい、紅!この子のこと何か分かるか?なんで急に…!?」


「いいえ…、この子の事情を知っているのは、今はカカシとサスケだけだけど…。
アスマ、取り敢えず水を!」


ガイがサスケを追い、紅とアスマはリクの異常な様子に慌てている。

私は取り敢えず横になりなさいと、伸ばされた紅の腕を掴んだ。


『私…。行かなきゃ…っ。サスケの所にっ…、イタチのところにっ!!』


「ダメよ!危険だわ!それに今は安静にしてないと…。」


『黙って!私は行くの!どいて!』


私は、止める紅を振り払った。
水を持ってきてくれたアスマにぶつかったが、『ごめんなさい』と一言だけ言って廊下を走り抜けた。


(行かなきゃ。行けば何か分かる…!きっと何かを思い出せる!!)


取り敢えず、目的地はナルトだ。
ナルトといえば、一楽。
私は頭の痛みに堪えながら、一楽へむかった。











『おじさん!ナルトくんがどこ行ったか知ってる!?』


「おお、リクか!
里から少し離れた、温泉街に行くとかなんとか。
自来也っていう白髪の男と一緒だ。
さっきもサスケに同じことを言われたんだが、お前ら、今度ラーメンを…。」


『ありがとう!今度サスケと一楽きます!』


「おう!トッピングサービスしてやるからな!」


一楽の店主のテウチに礼を言って手を振り、温泉街へむけて走り出した。










途中で、団子屋の前を通った時、なぜだか足が止まった。






『いつの日か、また会えたら団子を一緒に食べよう。』






昔、誰かと約束した気がする。
気づけば私は、思いだせない誰かと自分のために、団子を二つ買っていた。


『いやいやいや、何してんの。こんな暇ないのに!
バカなの?アホなの?知ってたけど!』


ほんと、突っ込んでくれるサスケがいなきゃ、ボケとツッコミを一人二役。

何で先に言っちゃったのよ!一人二役は忙しいのに!1人コントは寂しいのよ!

…と悪態つきたいのは置いといて。


自分の行動に疑問を持つ。
反射的だったのだが…ただの馬鹿なのか、私。

ブンブンと頭を振り、また走り出した。









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