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大切【NARUTO】

第30章 中忍試験・絆





『火遁・鳳仙火!』


火の玉をザクに向かい放つ。
しかしそれは両手から放たれたザクの技の前に散った。


「俺は超音波と空気圧を自在に操るのさ。」


『あらそう、ご丁寧に手の内を教えてくれてありがとう。』


ザクが余裕ぶって笑っていることに腹が立つ。

鳳仙火の程度の大きさならば、先程のように掻き消されるだろう。


『服の趣味悪い上に、人の事なめてるわね。女だからって、偏見はダメよ!』


「へっ、どーだか。」


手の内をバラすなんて、なんて馬鹿なのだ。
それを、こちらが利用すると考えないのだろうか。


『影分身の術!』

リクとその影分身は、それぞれ別の印を組み、チャクラを多めに練る。


『火遁・豪火球の術!』

『風遁・真空波!』


同時に術を発動させる。
風の力が火と混じり、更に大きな火球となり、ザクに襲いかかった。




ザクは空気砲を放つが、そんなもの効くわけもない。
更に火球の威力が増すだけだ。


巨大な火球を避ける事など出来ず、ザクは術をくらい、さらにその火球は周りの木すら焼き尽くした。


「お前…っ!!」


『人の事舐めてたあなたが悪いのよ。』


フラフラと立ち上がるザクに言い放つ。
かなりのダメージを食らったはず。

ならばもう、今の状態でも余裕で戦えるはずだ。



その時。


サクラを庇いながら戦うリーが、ザクに倒され、トドメを刺されようとしている姿が視界に入った。
サクラが手裏剣を投げるが、それは意味をなさない。


『リーさん!サクラちゃん!』


このままじゃ、リーもサクラも…ナルトもサスケも危ない。

そこへ加勢しに行こうとした時、それはザクの空気砲によって吹き飛ばされ、止められる。


「…お前は俺が貰うと、言ったはずだ。」


『フン…そういうしつこい男も嫌いよ!』


私の言い返しにさすがに腹が立ったのか、ザクは思い切り私の顔を踏み潰した。

そして、私の右足に傷がある事に気付いたのか、不気味に笑う。

その傷をグリグリと踏みつけた。





…痛みで絶叫するしかなかった。



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