第24章 波の国・死闘
病院に行くと、ソラとサスケはすぐさまベッドに並べられた。
「…ほんと、この女の子は運がいいよ。
あと数センチ上に術を食らってたら即死さ。それに…この傷、治せなかったかもしれない。医療忍者さんのお陰だな。」
医者の言葉にゾクッとする。
他の班員たち、そしてタズナも同じだったようで、顔を青くする。
白がいなければ…リクは死んでた。
この場の全員が、心から白に礼を言った。
カカシに、リクが何故こんな事になったか、聞いた。
誰も咎めるつもりはない。
(俺に力がなかったから、守れなかった。…それだけの事だ。)
仮死状態になる程の攻撃を受けてしまうほど、俺はまだ弱いのだ。
もっと強ければ、気を失う事もなかった。
そしてリクが、こんな事にならずに済んだ。
タズナを家へと送っていくナルトとサクラを見送り、病室には眠るリクと、カカシ、サスケの3人になった。
「カカシ…俺は、力が欲しい。リクを守れるだけの、力を。」
「そうか…。取り敢えず今は寝てろ。修行するのは身体が戻ってからだ。」
もっともな事を言われ、舌打ちをした。
するとカカシは笑い、「ナルト達の様子を見に行く」と出て行った。
二人になった病室で、サスケはリクに話しかける。
「…なぁ、リク。悪かった。互いに生きてるんだ。…よかった。」
もちろん返事など帰ってくるわけなどなくて。
それでも、たくさん話しかけた。
リクが目を覚ますまで、何度も、何度でも。