第4章 特別
「また二度寝してるの?ソラ!はやく!」
『もうすぐ行く!』
玄関のほうからサスケの声がして、急いで準備をした。
『女の子は 準備に時間がかかるの!』
「その言い訳、聞き飽きたって…」
本当の両親の低血圧をバッチリと受け継いだソラは、まだはっきりしない頭で次の言い訳を考えていた。
サスケとソラは生まれた時は幼馴染として、本当の両親がいなくなってからは兄妹として、ずっと一緒にいる。
しかし、互いに兄妹という言葉に少し違和感を覚えていた。
それを、この時はよく分からないものとして片付けていた。