第23章 波の国・修行
(…こいつらホント、よく成長してる。)
カカシは途中で修行から抜け、四人の下忍の姿を見ていた。
ナルトもチャクラの無駄遣いが減り、効率よく影分身を出せるようになっている。
サクラは更にチャクラの使い方が上手くなっていて、おまけにカカシを吹き飛ばすほどの拳を繰り出せるようになっていた。
…リクとサスケは、言わなくてもわかるだろう。
サスケは知技体が均等に備わっている。
リクは自分の体力を計算し、サスケを凌ぐ頭脳と技術で相手を翻弄する。
(やはり、うちは一族の血…。天才だよ、お前らは。)
最後まで戦い続けたのは、サスケとリクだった。
そして、アラームが鳴る。
「はい、終わり。お前ら、強くなってるよ。先生ビックリしたヨ。」
四人の元へ向かうと、先程の言葉に嬉しそうに笑う。
その中で、リクがフラリと倒れかけた。
それをサスケが支える。
「あれ、だいじょーぶ?」
『あはは…チャクラ切れです。』
チャクラ切れなんて…どれだけ本気でやったんだと、笑う。
そんなリクに、サスケが怒っている。
「自分の体力考えろ」と。
それにリクが反論する。
『私も体力は増えた』と。
いつまでたっても終わらなさそうなので、それを止めようとカカシは声をかけた。
「はいはい、夫婦喧嘩はいいからね。帰るぞみんな。」
その言葉にサスケは顔を赤くし、サクラからはどす黒いオーラが流れる。
リクとナルトは、首を傾げている。
(こいつら…面白いな。)
カカシはフッと笑い、下忍たちを連れ、タズナの家に戻った。
明日の朝は早い。