第22章 波の国・鬼人
「何なんだってばよ!お前は!?」
「だーから、安心しなよナルト。敵じゃないって。」
「んな事聞いてんじゃねーの!俺ってば!
あのザブザが殺されたんだぞ!
あんな強えヤツが…俺と変わんねぇあんなガキに!簡単に殺されちまったんだぞ!俺たちバカみてーじゃん!
納得できるかぁ!!」
ナルトが叫ぶのも無理ない。
リクだって、驚いているのだ。
自分は歳にしては人並みか、それ以上に出来ると思っていたのに、目の前の追い忍は、更に上を行っている。
「信じられない気持ちもわかるが、これも事実だ。この世界には、お前より年下で、俺より強いヤツもいる。」
カカシはそう言って、ナルトの頭にポフンと手をのせる。
(…私は、まだまだ甘いのね。もっと、もっと強くならなきゃ。)
リクはクナイをポーチに戻し、再不斬を連れて帰る追い忍の姿を見送った。
「さ!俺たちもタズナさんを家まで連れて行かなきゃならない!元気よく行くぞ!」
「ハハッ!皆、超すまんかったのぉ。ま、ワシの家でゆっくりしていけ!」
タズナが笑っていうと、カカシがその場に倒れた。
「なに、え!?どうしたの!?」
『大丈夫よ春野さん…。先生は多分、チャクラの使い…すぎ…。』
「リクちゃーん!?どうしたんだってばよ!?」
カカシに引き続き、リクも倒れる。
『…あばら。何本かイカれた気がする…。痛い。』
多分、再不斬に踏みつけられた時だ。
今になって痛いと思い出すなんて。
なんて間抜けなんだと、思わずリクは溜息を吐いた。