第20章 サバイバル演習

(こんな力を持ってるなんて…、リクは一体どんな修行してきたのよ…。)


先ほどとは比べ物にならない重い一撃。
カカシは驚く事しかできなかった。


『サスケから…離れろ！！』


その声は怒りを含み、カカシですら竦むほどの威圧感だった。
もう一発と、リクが構える。


「ちょ、ちょっと待って！リク！？」


カカシは両手を前に出してブンブンと振るが、言葉は耳に届いていないようだ。


『…絶対に、私がサスケを守るの！！』


(…守る？何を言ってるんだ……やるしかないのか？)


リクが強く拳を握りなおしたのを見て、カカシは反撃の体制をとった。


「リク！落ち着け！俺は大丈夫だ！」


届かないと思っていたが、サスケの声にだけピクリと反応し、リクの動きが止まった。


『さ…すけ？……うぅ…。』


取り敢えず、暴走が止まって良かったと安心する。
しかし、また頭を抱えて唸りだしたリクに一体何が起こっているのか、理解できなかった。