第2章 家族
「ソラは賢いと聞いている。
だから、何も隠さずに話す。
お前の母は"根"の者に連れ去られ、実験体として使われかけた。
そこを父のサクヤが救出した。」
話というのは、"あの日"の事だったらしい。
心臓をギュッと握り潰される思いだったが、隣に座っていたサスケが手を握ってくれて、落ち着きを取り戻す。
「しかし、その時点でサクヤは、辿り着くまでにたくさんの傷を負い、もう死ぬ寸前だったそうだ。
そこで、お前の母ハルはセイレーンの力を使い傷を癒し、外へ出た。」
フガクは事のありかを1から説明してくれた。
どうやらあの日、任務服に着替え、出て行ったのはソラの両親がどうなっているのか確認しに行くためだったらしい。