第13章 話題の女
次は耳だった。
あの、3枚羽がついたようなイヤーカフ。
あれは、幼馴染の誕生日に、イタチとサスケでプレゼントしたものと同じだった。
ただ、同じ店で買っただけかもしれないが、偶然なのだろうか。
そして更に、手裏剣術。
確かに力を入れ過ぎたと思った。
…それを冷静に判断する能力。
そして、手裏剣を投げる姿は、まるで兄のイタチかと思うほど、似ていた。
いつもは澄まし顔をキメているサスケでも、驚きの色を隠せなかった。
さらに、他の奴らと比べ物にならない体術、身のこなし。
あいつがやりたいと言い出して、実際手合わせしたが、まだまだ本気じゃないことはすぐ分かった。
そうしてサスケは、まだ出会ったばかりの "歌神 リク"へ、興味が湧いてきたのだった。
(あいつは一体なんなんだ…)
サスケ特製おかかおにぎりを頬張り、窓の外を見ると、今サスケの中で話題の女が、その他女子共に囲まれていた。
イジメを受けているのは見ればすぐわかる。
「クソッ…。」
いつものサスケなら、そういう面倒事は放って置くのだが、今日は何故か足が動いた。