第13章 話題の女
『あー、楽しかった。サスケくん、また相手してくれないかなぁ。』
なかなか手応えのある組手だった。
午前の授業で、一番楽しかったんじゃないかと思うほど。
いや、間違いなく一番楽しかった。
リクがウンウンと頷くと、後方から声がした。
「リクちゃん!今度さ!俺に体術教えてくれってばよ!」
「わ、私も…。体術も、手裏剣も教えてほしい…。」
演習の後ひたすら同じ事を言うナルトとヒナタに、なんだかリクは嬉しかった。
リクは、ニコリと笑い、振り返る。
『うん!でも、今からご飯でしょ?私、先生の所行かなきゃだから、2人は他の子と食べてきて!体術とかは…、また今度ね!』
そう言って、2人の額を小突いた。
(あれ。これ、何処かで…)
また、何かを思い出しそうになったが、やはり頭痛がする。
思い出すことを、拒絶してるかのように。
だから、リクは思い出そうとする事を諦めた。