第12章 アカデミー
チャイムが鳴り終わり、イルカ先生の声がした。
「勝負引き分け!では、和解の印を。」
『わ、わかいの、いん?』
リクは『何だそれ』と、首をかしげる。
その様子を見て、サスケが目の前に左手を出した。
『こ、これで良い?』
リクは利き手の左手で、サスケと同じように印を組み、サスケの手に合わせた。
ウワァっ!と歓声と拍手が響いた。
「2人ともすごかった」「お疲れ様」
みんなが2人の健闘に賛辞を送った。
『ありがとう。サスケくん。』
リクはにこりと、サスケに笑いかけた。
すると、今まで舌打ちか、ニヤリと笑うしかしなかったサスケが「…俺の方も。」と、答えてくれた。
(やっと、話してくれた。)
リクは嬉しくて、たまらなかった。