第14章 ライム
あんまり自然に抱きつかれてて、気づかなかった。
「ばっ…ばか!自業自得だろ!?」
「おまえが寝かせてくれないから…」
「うっ…なっ…!?何いってんの!?」
じとーっと皆がこっちを見てる。
マネージャーまで…
「ごっ…誤解を招くようなこと言うなよ!」
「あのさ~…ニノ…」
「な、なんだよ!?」
大野さんに割り込まれてイラっとした。
「また、ちんこ舐めてもらったの?」
(.゚ー゚)
ということで、俺たちがつきあっているのは速攻で皆にバレました。
いや、まあ…名古屋であんなことあったしね…
うん…しょうがないんだけどね…
でもこんな速攻バレることってある?
ほんと…こいつ…
いや、俺もか
だって、相葉さんが俺に抱きついてるの…とても自然なんだもん。
ずっとこうやってたみたいにさ。
「ニノぉ…」
「なぁんだよぉ…」
腿があったかい。
そのあったかさが、心地いい。
「誕生日プレゼントちょうだい?」
「ああ?まだなんか欲しいわけ?」
「…おまえんちの鍵…」
「は?」
「俺んちはまだ引っ越してないから」
「は?俺だけ鍵渡せって?」
「むにゃむにゃ…今のは寝言だ」
随分はっきりとした寝言だね…
寝言だって言ったのに、ゲーム越しに見えてる顔は俺の返事を待ってじっとこっちを見てる。
「…わあったよ…やるよ」
「むふふ…」
「気持ち悪いなぁ…」
「むふふふふ…」
ぼふっと顔にクッションを乗っけといてやった。
「く、苦しいだろっ!」
「気持ち悪いだろっ!」
「もー!怒った!おまえぇぇ!」
ちくんの代わりに、胸があったかくなった
「じゃあ俺んち引っ越してくれば?」
「やりぃ」
アレ…?嵌められた…?
…あいばかのくせに生意気…!
【END】