第14章 ライム
なんでそんな顔するの…?
なんでそんな真剣な顔…
相葉さんが俺に覆いかぶさってきた。
ぎゅうっと抱きしめられて肌と肌が密着した。
あったかい…人肌、ひさしぶり…
なんか、気持ちいい…
相葉さんが体を起こして俺の顔を見た。
その顔は、みたこともないような表情を浮かべていた。
悲しいような、切ないような。
「相葉さん…」
そんな顔、しないで…
「ニノ…」
また胸がちくんとした。
なんだろ、これ…
わからないまま腕を伸ばした。
相葉さんを抱き寄せると、ぎゅううってした。
ちくんの代わりに、今度はあったかくなってきた。
なんだろ…なんなんだろ…これ
相葉さんの手が俺の身体に触れた。
びくんと揺れるほど感じた。
気持ちよくて、身体がぎゅっと縮こまった。
「ニノ…」
「相葉さん…」
名前を呼ぶだけで、呼ばれるだけで、頭の芯がぼうっとした。
これ…知ってる
ソファの上で四つん這いにされて、背中にキスされる。
もう、なにをされるのかわかってるんだけど、俺は逃げようとはしなかった。
だって、わかってしまった
ちくんの正体―――
それは…