第14章 ライム
「ちょっと落ち着きなさいよ…」
そう言って迫ってきた相葉さんの肩を押した。
またマッサージベッドに座らせるけど、相葉さんはテンパりの極地に居た。
「まっ…ちょっと!もう俺っ…」
「わかったわかった…落ち着けって!」
ごちんと頭をゲンコで殴ったら、頭を抱えて蹲った。
「あんたがホモじゃないのはよーく知ってるから!誤解してない!」
「うう…」
「だいたい、あんたになんかできるわけないでしょう?」
「はあ?」
「俺のちんこ、咥えられんの?」
「でっ…できるかボケっ…」
「だろお?できるわけないんだって…だからもうそういう馬鹿なこと考えんなよ?な?」
あーとかうーとか唸ってるけど、なんとかその場は相葉さんを宥めて、やっと納得してもらった。
「ほら…もうリハ始まるんだから…いくよ?」
立ち上がって手を差し出したら、素直に握った。
引っ張り上げたら、ふにゃっと立ち上がって。
「ニノぉ…」
「なに情けない声出してんのよ…」
「俺、なんかごめん…」
「もういいって…でもさ」
「ん?」
「なんで俺の性欲強いの知ってたの?」
「あー…んなの、わかるだろうよ…何年一緒のグループに居ると思ってんだよ…敢えて口に出してなかっただけだろうが」