第13章 ピスタチオ scene3
「あっ…あーっ…もっとっ、ゆっくりっ…」
「無理…」
ぐいっとまた、奥に入ってくる。
「苦し…ぃ…お願い…」
「だめだって…もうっ…ああっ…」
またぐいっと熱い塊がお腹の中に入ってきて、ぴたっと智の動きが止まった。
「入った…」
「ほん…と…?」
苦しい。
苦しけど、繋がってる場所が熱い。
「嬉しい…」
智の質量を感じて、体の奥底からしあわせが渦巻いて噴き出てくるみたいだった。
「うん…嬉しいな…」
ぎゅううっと俺のこと、後ろから抱きしめてくれた。
「ありがとう…和也ぃ…」
「智ぃ…」
ずくんずくん智を包む襞が震える。
塊を押し包んで熱を感じて智を感じて
もう気が遠くなりそうなくらい、しあわせで…
「う…」
思わず涙が溢れそうになった。
「和也…どうした?痛い…?」
もう…なんで智はこんなに余裕なんだよ。
俺は全然余裕なんてなかったのに…
「ううん…違う…しあわせで…泣ける…」
「和也…」
「こんなに…しあわせでいいのかな…」
「…あたりまえだろ…バカだな…」
だって…だって、本当にしあわせなんだもん…
なんて思ってたら、いきなりガツンと突き上げられた。
「いっ…痛…」
「もう…そんなかわいいこと言うからっ…我慢できないっ…」