第11章 珈琲色
ニ「くんくん…」
櫻「ちょ、やめれ…」
二「だって…翔さんいい匂い…」
櫻「だーっ俺はフェロモンなんか出してねえからな!?」
二「でも、すっごいいい匂いしますよ…?」
上半身裸のままの櫻井に、二宮が再び覆いかぶさっていく。
櫻「ちょ…ニノ…?」
二「あ~…いい匂い…」
櫻「ぶっ…くすぐったいからヤメロよお…」
二「ねえ、翔さん…」
櫻「なんだよ」
二「俺の子、孕みません?」
バイ~ンと二宮の身体は宙を舞った。
櫻「どアホウ!俺が孕んでたまるかっ!」
二「あたたた…もう、冗談なのにぃ…」
櫻「だっだって、おまえ冗談言ってる顔じゃなかったぞ!?」
二「ちぇ…オメガバースほんとにあればいいのに…」
櫻「あ!?なんか言ったか?」
二「なあんでもないですよお…」
の「あったとしても、二宮さん、かなりの確率でΩだと思いますよ?」
いきなりぬうっとのさまじょが現れた。
ニ「わああっ…びっくりしたぁ…」
櫻「あんた、まじでその格好で出て来るの心臓に悪いから…」
の「あら、すいません」
ぴょこぴょこと尻尾を揺らしながら、のさまじょは櫻井と二宮を起こした。
の「さて、お次のお話行きましょうか」
櫻「ええっ!?もう!?」
の「お次はみりぃ先生の台本なんで…」
ニ「あ~…翔さんいってらっしゃい…」
櫻「に、ニノぉ…」
の「さ、チャキチャキいきましょうねえ…なんと、お次で最後ですよ!」
二「ええっ…そうなんだ!?相葉さんと潤が極端に少なかったけど!?」
の「そうなんですよお…ほんと、大野さんと櫻井さんと二宮さんにはたくさんご出演いただいて…ありがとうございました」
櫻「いや、一番苦労してたの智くんだろ…」
の「ま、そこは各先生お気遣いを頂いた部分もありましてね…ほんと、ありがたいことですよ…のさまじょが演出するからって…くふふ…」
不気味に微笑みながら、のさまじょは櫻井を引きずっていく。
櫻「ああ~…智くんの気持ちがわかった…」
の「さあ!櫻井さん!張り切りましょうねえ!」
のさまじょの元気な声だけが廊下に響いた。
櫻「たぁすけてぇ~…」