第11章 珈琲色
の「はい、お疲れ様でした~」
松「…お疲れ様でした…」
櫻「…お疲れ様…」
のさまじょはにこにこと上機嫌だ。
の「いやあ!名演技!名演技ですよ!櫻井さん!」
櫻「はあ…ええ…ども…」
の「松本さんも…なんていい男なんでしょっ!」
松「はあ…言われた通り演っただけですから…」
松本と櫻井はパイプ椅子に座り込んで下を向いた。
松「…いきなり設定が重い…」
櫻「し、しんどかった…」
の「いやあ…ほんとね!これはね、名シーンだと思うんですよ!だから是非、演出してみたかったんですよ…いやあ、念願かなって良かった!」
のさまじょは一人で悦に入っている。
松「でも、うめ先生とやらは本当にこのシーンで良かったのかよ?」
櫻「そうだよ…なんか勝手にのさまじょさんが演出つけてない?」
の「ぎく」
松本と櫻井は冷たい視線をのさまじょに送った。
の「えーっと…じゃあ次の話いこっか…」
松「おいおい…ちょっと話しようぜ?あ?」
櫻「ああ…もう収録しておいてなんだけど…ちょっと話し合おうか?」
の「あ…ああああ!あんなところに松兄が!」
松「えっ!?」
櫻「なんでっ!?」
ベタな作戦で、のさまじょはスタジオから逃げ出していった。
の「次の人ー!大野さん!」
にたりにたりと笑いながら、のさまじょは叫んだ。
次は、あなただ…