第10章 Coke scene3
カズヤが東大に入学して3年目。
ますます勉学に励んでる。
この4月で22歳になった。
色々あったから、入学するのに時間がかかった。
でも、周りをみると同じ年どころか年上の同級生ってのがたくさんいるらしく、カズヤは浮くことはないとのことだ。
「あちー…あちいよ…にーの…」
「ん…我慢しろよ…」
サンルームで洗濯物を干すのを手伝ってくれてる。
今年も無事にワクワク学校が終わって、俺は今ちょっとだけまとまった休みを貰えてる。
秋には20周年のアニバーサリーツアーやら何やらが控えてるから、休めるのはいまだけ。
もちろん休みが明けたら、みっちりツアーのリハーサルとレコーディングの日々…
ツアーが終わったら、段々オリンピックに向けての仕事が増える予定だ。
そう来年は2020年。
東京オリンピックの年だ。
お陰様で、嵐としてたくさん仕事を頂いていて、主に広報活動なんかで海外に行くことも増えた。
とにかく、オリンピックが終わるまではあまり休息がない。
だから今のまとまった休みは、とってもありがたい。
「これで終わりぃ!」
「おし、ありがとな」
ロールカーテンを全開にして太陽の光を入れて、窓を開けた。
洗濯物を入れてたカゴを持って、サンルームを出ると涼しかった。
「やっぱ、夏場はあそこ暑いねえ」
「ん。なんか冷たいもの飲もうか」
「やった!」
喜んで階段を駆け下りていく姿は、まだまだ子供。