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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第7章 グレイ scene5


「は…?え…?」

呆然とする肩を押して、無理やり中に入った。

「おっじゃましま~す!」
「は?」
「うわあ…まだ散らかってるねえ~」
「いや…ちょっと待てよ」

むんずと後ろから肩を掴まれた。

「ん?」
「ん?じゃねえよ…なんでここに居るんだよ」
「いや、手伝いしようと思って」

今日は嵐のリーダー大野智さんの引っ越しの日である。
私、二宮和也ははりきってお手伝いに来た。

「そうじゃねえよ。なんで家知ってんだよ」
「は?マネージャーに聞いたんですけど」
「なんで聞いてるんだよ。つか、その荷物なんだよ」

俺の肩にはでかいボストンバッグと、手にはツアーに行くときのキャリーバッグと買い物袋。

「まあまあ、なんだっていいでしょ?さ、片付けようか」
「いや、ニノ!」

大野さんが何か言ってるけど、聞きません。
だって、そんな些細なことはどうでもよくって。

俺の今日の目的は、この荷物を大野さんの家の一員にすることなんですから。

「俺の話を聞け!」
「5分たりとも無駄にはできません。さ、始めますよ」
「に、ニノぉっ…」

お手伝いの人たちに挨拶して、とりあえずリビングから始めた。

「どういうつもりなんだよっ」

まだ後ろでキャンキャン言ってるけど、タイム・イズ・マネー。

口を動かすより、手を動かせ。

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