第4章 エバーグリーン
前に…
相葉さんが失恋したときのことを思い出した。
あん時はなんにも手につかなくなって、最終的には入院までしちゃって…
落ち込んで手がつけられなくて。
みんなで遊びに連れ出したりして、なんとか彼女のこと忘れさせて元気にしたのに…
って、待て。
相葉さん、ストレートじゃないかっ
「相葉さんっ…」
「ん?」
「お…おれっ…男っ…」
「は?」
「だからっ…俺、男なんだけどっ」
「わかってるけど?」
「えっ…だ、だって今まで付き合ったの女…」
そう言うと、ちょっと悲しそうに眉を下げた。
「おまえだって…今まで散々女と遊んでただろ?おあいこだよ」
「ち、ちがくて!だから…」
「でも、そんなこと俺気にしないよ?」
「へ?」
「俺だって童貞ってわけじゃないし…でも、男は初めてだから!」
いやいや、そこそんな爽やかな笑顔作るとこじゃないっ
「好きになったらさ…関係ないだろ?」
「ふぇ…?」
「俺、男だろうがおまえのこと愛せるよ?」
「うそ…」
「嘘じゃねえよ。ちゃんと今から証明するからな」
「やっ…あのっ…」
ピタッと相葉さんの動きが止まった。
「あ。でも”ちょっと”なんだよな?」