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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第3章 萌葱-moegi- scene2


そうか…許さなくていいのか…

背中にしょってたものが、すとんと軽くなった。

今まで、仲間なんだから…どこか許さなきゃ行けない気がしていた。
俺さえ我慢すれば、忘れればと…そう思ってた。

でも、無理する必要なんてなかったんだ…

「わかった!俺、許さない!」

雅紀はにっこり笑って俺のこと抱きしめてくれた。

「それでいい…それでいいんだよ。智…」

あったかい腕に包まれてたら、心底安心した。

そっか…これでいいんだ…
俺、このままでいいんだ…

雅紀が身体を離して俺を見た。

「だから、今度から翔ちゃんのこと、懲らしめてやろうぜ!」
「えっ…」
「ニノも潤もきっと協力してくれるよ」

こわい…末っ子たちどSだから…どんなことになるのやら…

「直接のお仕置きは…あいつらの仕事になるんだろうけどね…」

想像して、二人で苦笑いした。


「さ、智、寝ようか…後はベッドに入って喋ろう?」
「うん…そうだね…」

雅紀が当然のように俺の手を引く。

その繋いだ手は、とってもあったかい。


それがとてもしあわせに感じた。


小さな、しあわせ…


小さいけど、俺は絶対にこれを離さない。
そしてこの小さなしあわせをたくさんたくさん集めて、いつか、でっかいしあわせにするんだ。





天使は、振り返ると眩しい笑顔を俺に向けた。






【END】
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