第6章 お披露目会
「あ~やっと来た~待ってたよ。サクラ、萩」
「ダンスのレッスンするんだって?」
「お前らまともに踊れるのか?」
それぞれが口々にしゃべる
3人がスッと手を差し伸べる
「.....姉様、誰と踊る?」
「えっ!私が決めるの!?」
思わず3人の手を見つめて固まる
意を決っし手を取る
「カイン、よろしくお願いします」
「.....ああ、ちゃんと踊れよ」
「頑張ってね、姉様」
手を取り中央へと進む
カインがグッと腰を引き寄せると
サクラは真っ赤になりながらも
顔をあげて姿勢を正す
音楽が鳴りは始め
踊りだすが
「...いってえな。お前、足踏んでんだよ」
「わっ!ごめん....」
(あれ?次は右にステップで前に...)
「おい...違う前じゃねえ。
二度目は御免だ、......もっと手、ちゃんともっとけ」
二人のダンスを離れて見ていたノアが
「二人とも~手拍子するからゆっくり動いて~
サクラ~下向いてる」
はぁっと溜息を吐き
萩にスッと手を出す
「萩、手伝って
カイン、サクラちょっと見てて」
カインとサクラが端はより
ルイと中央に行く
クルッと向き合いお辞儀をして
「いい?足の運びを重点的に
顔は相手を見る用に下を向いちゃダメ
1小節4拍で『スロー、クイック、クイック』」
流れれように二人で優雅に踊る
「萩上手~今度は俺と踊って」
「良いよ、よろしくお願いします」
ドレスを持ってお辞儀をし
手を重ねる
ノアは終始ニコニコしている
「よろしく~」
腰に手を回し引き寄せる
「カインとサクラも踊って」
ノアと萩が優雅に踊る横で
ぎこちなくサクラが躍る
「足の運びを覚えれば大丈夫落ち着いて」
「は、はい」
「皆さんそろそろ休憩にしませんか?
紅茶が入ったよ」
どうにか一曲踊れるようになった頃ユーリが
ティーセットを持ってやって来た
「ありがとう」
「ユーリの紅茶は美味しいね~」
「姉様お披露目会では誰と踊るの?」
サクラはチラッとカインを見て
「カインと踊りたい....」
ボソッと呟いた声はしっかり聞こえていたみたいで
ほんのり顔を赤くしたカイン
「ちゃんと踊れるよう特訓だからな」
目を合わせずそっぽを向いたまま答えた