第26章 ※チョロ松エンド 僕を君に捧ぐ
いつも控えめで優しいチョロ松からは想像もつかない激しさに、ゆめ美はもうどうにかなってしまいそうだった。
「あ…ああ、あぁーー!」
挿入の痛みが薄れ快感がゆめ美の全身を支配する。
身体と心が繋がって二人の境界線が無くなる。
ゆめ美の中がねだるようにきゅうっと締め付けた途端、
「…っ!ちょ、それヤバいっ!」
チョロ松は唸るようにそう言うと、身体を強張らせ一瞬動かなくなった。ゆめ美を抱きしめたまま全身で息をする。
「チョロ松くん?」
「…ごめん、もう…イッちゃった」
がくりと首を垂らし、弱々しく呟くチョロ松。
そんなチョロ松の背中をゆめ美は優しくトントンする。
「ありがとう。気持ちよかったし、嬉しかったよ?」
「でも、初めてなのに中途半端になっちゃって…」
「そんなことない。なんかね、とってもドキドキしたの」
「ほんと…!?」
「ほんとだよ」
はにかむゆめ美を見てチョロ松は思った。
こんなに超絶優しくて可愛い彼女との新品卒業式をこれで終わらせる訳にはいかない、と。
「よし、決めた」
ハートは瞬時に燃え上がる。
「え?キャッ!」
ゆめ美をお姫様抱っこし、
「貸切露天風呂行こ?一晩中ゆめ美ちゃんを抱きたい…!」
その言葉に、ゆめ美は頷いてチョロ松の首に腕を回す。
「じゃあ一緒に背中流しっこしよ」
「はあーーーーーンッ!!」
「あはははっ!」
唇が重なり熱い舌が絡まりあった。
晴れて結ばれた二人。
けれど本当の戦いはこれから。
五人の天敵を相手に、チョロ松が悪戦苦闘する日々はこの先延々と続くのだ。
だけどたぶん、大丈夫。
たぶん。
チョロ松エンド おしまい