第31章 好敵の発破
轟
「何でそこまで…」
緑谷
「期待に応えたいんだ…!」
オタク君が再び走り出す。
緑谷
「笑って、応えられるような…カッコイイヒーローに……“なりたいんだ”」
オタク君は…勝つ為に…
薙景
「必死に…」
緑谷
「だから全力で!やってんだ、皆!」
ゴンッ
オタク君の頭突きが轟君に入った。
緑谷
「君の境遇も、君の“決心”も、僕なんかに計り知れるもんじゃない………でも……全力も出さないで一番になって完全否定なんて、巫山戯るなって今は思ってる!」
轟
「うるせえ…」
轟君が、氷結を展開しようとする。
薙景
「……!」
体の霜と震えが増してるのが、ここからでも見て取れた。
轟君も限界だ…今のままじゃ…