第28章 妹の一回戦
ミッドナイト
「音和君、場外‼︎」
奏
「負け、た…」
ミッドナイト
「八剣さん、二回戦進出‼︎」
風利
「やった…やった!」
勝てた!
プレゼント・マイク
《八剣一回戦突破ー‼︎ダブルスレッジハンマーで決めるとは、中々シヴィーなオイ‼︎》
奏
「うう…負けた〜!悔し〜い〜‼︎」
奏君が、ガシガシと頭を掻いて声を上げる。
風利
「…体育祭は、私にとっても少ないチャンスだから…負ける訳にはいかないよ」
奏
「それは分かってるよ!でも悔しいんだよ!もうっ、あれだよ⁉︎次負けたら許さないよ⁉︎頑張ってね!」
風利
「奏君…うん、頑張る!」
奏
「よーし!…あ、薙景ちゃーん!僕の戦いっぷり見てたー⁉︎僕頑張ったよー‼︎」
奏君は、いつもの笑顔で、観覧席の姉さんに向かってブンブンと手を振った。
私も姉さんの方を見ると、姉さんは奏君じゃなく私を見ていた。
姉さんは、私に向かってニッと笑って…「おめでと」と口パクで言ってくれた。