第27章 姉の一回戦
〜薙景 side〜
薙景
「さて…」
マイク
《B組からの刺客‼︎キレイなアレにはトゲがある⁉︎ヒーロー科・塩崎茨!対(バーサス)》
風利から聞いた話だと、相手の塩崎さんは障害物競走で6位だったらしい。
薙景
「手強そうな事で」
マイク
《A組の疾風少女‼︎早くも熱狂的ファンが居るぜ頑張れよー!同じくヒーロー科・八剣薙景‼︎》
奏の所為で変な紹介されたじゃん…後で文句言お。
その時、くるりと塩崎さんが、私に背を向けて実況席の方へ顔を向けた。
薙景
「?」
塩崎
「申し立て失礼致します。刺客とは、どういう事でしょう。私は、ただ勝利を目指しここまで来ただけであり…」
マイク
《ごっごめん‼︎》
ちょっと八百万さんに似てるな、この人…
マイク
《すっSTART!》
スタートかかっても、塩崎さんはこちらを向かない。
訂正を求める気持ちも分かるけど…さっさと始めたいんだよね。